COODERのエレガットギター(Takamine TCS-550)の調子がおかしいので、その代わりとして新しくIbanezの3万円のエレガット(GA30TCE)を購入しました。インドネシア製です。
今回基本的にはYAMAHAのNTX1、IbanezのGA30TCEの2本を候補にして2本とも楽器店で試奏しました(並べては弾けませんでした)。
最初に試奏したNTX1は楕円形サウンドホールのデザインが良いのですが、ボディ厚の割にクラシックらしい音があまりしなくて中途半端に感じてしまったため、すぐに候補から外しました。これに対し参考までにと弾かせて頂いたNCX1の方はちゃんとクラシックギターの音がして、表板が凄く鳴っていて正直かなり良くて、今回の目的と関係なく欲しくなってしまいました。
マイクの付いていないクラシックギターは既に持っているし、今欲しいのは所謂ピエゾのエレガットの音なので、どうせならボディ厚もできるだけ薄い方が大袈裟でなくて良いかなと思いGA30TCEに決めました。
気軽に生でもアンプでも弾ける楽しいギター
ソファの上でもどこでもその辺にポンと置いておけて、さっと気軽に手に取って弾けるので、エレキギターを弾くよりも思い立ってから音を出すまでの時間がかなり短いです。
私の場合、まずペダルボードとアンプの電源を手元のスイッチ付電源タップでオンにして、壁にかけてあるケーブルに繋がったギターを手に取りストラップで肩に掛けて弾くまでに約10秒は掛かります(この時点でLITTLE JAZZは鳴りますが、真空管アンプのBlues Junior はここから更に数秒掛かります)。それでも速い方だと思いますが、このギターは重量も軽いのでソファからさっと手に取り膝に乗せて2秒後には鳴らせます。ソファがある部屋に居ないとだめですが(笑)
雑にポンと置いておけて、思い立ったらすぐ手に取って弾ける、そういうところもこのギターの魅力だと思います。ちなみにストラップで弾くのもかなり快適です。
やっぱり胴が薄いのが、カジュアルで大袈裟にならないための重要な要素なのだなと改めて思いました。
ギターを手に取って音を鳴らすまでのハードルがかなり低いため、寝る直前にちょっと復習とか、起き抜けに今の気分をポロロンとかにも良いと思いました。
弦高は1弦で2.25mm、6弦で2.5mmくらいで、もう少し下げても良いかなという気もしますが、ナット幅が46mmなので殆どフォークギターの感覚で親指6弦押弦も楽々です。ちなみにネック裏はサテンフィニッシュです。
オクターブチューニングはやはり正確ではないもののまあ我慢できる範囲内です。あとナット溝ももう少し深くても良さそうな気がしないでもないですが、とりあえず全体的に見た感じ結構綺麗に作られていて、雑な感じは見当たりません。3万円でこんなに楽しいギターを買うことができるなんて…と思ってしまいます。アイバニーズ社がインドネシア工場の労働者にまっとうな給料を払っていることを願います。
ピエゾピックアップの音ですが、低音弦が出過ぎたり、ナイロン弦が出過ぎたりもなく、とても丁度いい弾きやすいバランスでした。やや3弦が鈍いのはクラシックギター特有の感じですかね。3弦だけサバレスのカーボン弦にしたら好みの感じになりそうな気がします。
私はエレガットは基本的に家でオーディオインターフェイス(RME UCX)に直結してモニタースピーカー(ADAM S2X)で鳴らすのが好きなのですが、今回初めてLITTLE JAZZで弾いてみたら低音が気持ちよく出てかなり良い感じでした。ベース用に使用しているHARTKEのHD75でも中々良い感じにエレガットを鳴らすことができるのですが、やっぱりギター用のLITTLE JAZZの方がミッドが良い感じです。ナイロン弦の音でいつものペダルボードを通して弾けるのも楽しいです。
ソファにぽんと置いておけるカジュアルなガットギター。GA30TCEがおすすめです。
ダーク・ヴァイオリン・サンバーストもかっこよさそうですが実物を見たことがありません。
サイドにクッションの入った結構しっかりしたケースが付属なので楽器店から電車で持って帰るのも全く問題ありませんでした。