ジュリアン・ラージを観てきました。2018年のコットンクラブでのトリオ以来5年ぶりです(2020年の来日もチケットは取っていましたが中止になってしまいました)。今回はトリオの予定がベースのホルヘ・ローダーとのデュオに変更になり、とても楽しみにしていました。
内容は素晴らしいとしかいえないというか言葉にするのが難しいのですが、ギターを弾くのが凄く上手いということに尽きるかもしれません(笑)。かなり密度の濃い70分でした。とにかくギターという楽器の良いところを引き出して鳴らすのが本当に上手いんだなという印象です。
開放弦を結構頻繁に入れてくるところもギターらしさを活かしていて、基本的にジュリアンはギターのギターらしさを追求しているギタリストだと思うのですが、そこがやっぱりギタリストから見てかっこいいポイントのひとつなのでしょうね。ベンドもしますしね。
あと、途中でクラシックギターのエチュードのような曲があって、ジュリアンのこういうところっていつも、ベンジャミン・ブリテンの曲をジュリアン・ブリームが弾いているのを連想します。現代音楽のクラシックギター曲の要素を感じます。
やはり今回はドラムがいないし、小音量で演奏するのが好きという噂のジュリアンらしく程よく小さめな音量でとても聴きやすかったです。デラリバからの音を直接聞いているような感じがしました(アンプのつまみ位置を見るにそんなことはないとは思いますが)。多分ペダルでだと思いますがうっすら歪んだ音でした。
最前列のテーブルだったので強く弾いた時の弦の生音や、1弦を弾く時にピック(もしくは右手の爪?)がピックガードに当たる音も生々しく聴こえました。
ジュリアンはかなりエコノミーピッキングをする人なんだと今回改めて気づきました。前回も最前列だったと思いますが、今回はちょうど正面から見ることができたので右手の動きがかなり観察できました。途中で結構ピックをとっかえひっかえしていて、基本的にはいつものティアドロップ(TORTEX STANDARD)なのですが、最後のアンコールの曲はトライアングル(TORTEX TRIANGLE 0.88mm?)を使っていました。 ※写真をよく見返すとやっぱりティアドロップでした。
終わった後のステージにはピックが散乱していました。僅かな感触の違いで交換していたのでしょうかね。どれも新品ではなさそうに見えました。
このテレキャスの詳しいことはわかりませんが、ローズ指板で、ピックアップはミニハムのようなものが付いていました。P-90がついていたところにミニハムをつけて白いプラ板で余ったスペースを目隠ししているように見えます。いつもの(アルバムやYouTubeで聴ける)ジュリアンの音という印象でしたが、相変わらずいい音していました。
新しいナチョキャスターのフロントピックアップを交換したギターのように見えます。
弦高は程よく高めでフラット弦ではなく、6弦は49か52くらいの太さのラウンド弦のように見えました。
ストラップ留めはフェンダーのやつですね。Pixelの望遠レンズがこういう時に便利です。