JG251 blog

ギター、エフェクター関連、DTM、etc.のブログ

BOSS KATANA:GO レビュー (ギターで使用)

発売日に届いたKATANA:GOをギターで弾いてみた印象を書いてみます。

ジャズギター、ソウル、ファンクを弾くことが多く、歪ませたり色んなエフェクトを使ったりしないので、そういう人にとってはエフェクターやアンプモデリングの機能はちょっとトゥーマッチ感があります。多分ロックとかメタルとかを弾く人の方が楽しめるのだと思います。

ただエフェクターが60個も入っているうちのEQが2個(10バンドグライコ、4バンドパラメトリック&LPF、HPF)入っていて、このEQにより音色を自在に彫刻することができます。個人的な印象ではアンプモデリングの部分はかなり非力なのですが、このEQによって結構好きな音の形にすることができるのはメリットだと思いました。

EQのメリット

家ではアンプで弾くことが殆どなので、ヘッドフォンアンプとかアンプシミュレーター的な機材はほとんど所有しておらず、所有しているレイテンシー無しで弾ける唯一のアンシミュSANSAMP CLASSICと弾き比べてみたのですが(Apmlitubeのようなプラグインは良すぎて比較になりません)、EQでアンプっぽいレゾナンスをつけることでSANSAMPっぽい箱鳴りに近づけることができました。EQを上手く使うことで、不要な低音が出すぎたり、ただラインで繋いだだけの様な線の細い音になってしまうのを防ぐことができました。ジャズギターを弾く時にピックが弦に触れた瞬間の太い感触?みたいなものをEQで補うことでヘッドフォンでも気持ちの良い音で練習できます。

ちなみにTONE EXCHANGEでダウンロードできるBOSSが用意した「Jazz Tone」も試してみましたが、とりあえず私のセミアコCOMINS)には合いませんでしたね。

STAGE FEELでスマホの音楽に合わせて弾く

STAGE FEELのCUSTOMでギターの音とスマホの音楽の位置を操作して分離よく演奏できるのですが、ギターのPOSITIONを左90度にした時など特に、本当に自分の左にアンプがあるような感覚で弾けます。この時音楽を右90度にすると完全に分離したような聴こえ方になります。それをAMBIENCE LEVELを増やすことで部屋鳴りを加えて馴染ませる感じでしょうか。たしかに、この機能は楽しいですね。バーチャルライブ出演を気軽に体験できます。でもできれば音楽はステレオのまま固定で、ギター(モノラル)のポジションだけを動かせるモードもあったら良かったのに、と思いました。

スマホとの連携

スマホとUSBで繋いだ状態でスマホのカメラで動画を撮れば、演奏している姿を撮影しながら、音はKATANAからの音が録音されるようなので、弾いてみた動画を簡単に撮影でき、ギタリストYouTuberへのハードルがかなり下がるのではないでしょうか。この時スマホのバックトラックとギターの音量バランスも変えられますし、ほんとにKATANA GOとスマホだけで完結できそうです。

PCスピーカーで鳴らす!

私はサブモニターにPCスピーカー(Creative Inspire T10 R3)を使っているのですが、これで鳴らすのがとても面白かったです。いつもはこういうおもちゃ系アンプやエフェクターを試す時に、2台のおもちゃアンプで鳴らす実験をしていましたが、今回はPCスピーカーで試してみました。

エフェクターがステレオ仕様なので広がりもあるし、歪んだ音でメタルのリフを弾いたりするのがとても楽しかったです!やっぱり歪んだギターはヘッドフォンじゃなく小さくてもスピーカーで実際に空気を揺らしたいですよね。あと、ファンクカッティングをショートディレイで鳴らすのも楽しかったです。まあ、結局はスピーカーを鳴らすのが楽しいっていうことですよね。

こんなに小さいPCスピーカーでもかなりの音量が出るので、もう家練習用ギターアンプ要らないんじゃないの?っていうくらいの迫力です。個人的にはこの使い方に一番ワクワクしたかもしれません。少なくともkatana mini1台を鳴らすより20倍くらい楽しいです(笑)

ちなみにKATANA GOのアンプ部、EQ2個それぞれで(トータル)LEVEL項目があるので、クリーントーンで本体のボリューム最大でも音が小さく感じる場合でも十分な音量が得られます。

ギターアンプとのRIGの中に組み込む

折角なので色々実験してみようと思い、ギターに繋いだKATANA GOからペダルボードに接続して、ギターアンプで鳴らしてみました。


↑この先でBlues JuniorLITTLE JAZZの2台をステレオで鳴らしています

とりあえず、KATANAの中で作ったジャズ用のクリーントーンのプリセットで鳴らしてみましたが、当然アンプっぽさが2重なのでわざとらしい感じになりましたが、ノイズとか音量で問題になる感じはありませんでした。

試してないですが、エフェクターエフェクターの間に挟んでも、アンプシミュ部分をクリーンに設定しておけば、マルチエフェクターとして使用できそうだと思いました。一つの可能性として。

気になったこと

ボリュームノブを回す(回して指を離すとちょっと戻る様な)感触があまり快適でないです。その他、小さいボタンの押し心地やON 、OFFスイッチの操作感(爪がないとやりにくい)含め、本体の操作性はあまり良くないと思いました。

それと、アプリのGUIは直感的でマニュアルなしで操作できるくらいシンプルでいいのですが、ノブを回す時にちょっとでも長押しすると直接数値入力になるのがストレスに感じました。ドラッグによる数値変更ももう少し精緻にできるような感じが良いと思いました。スマホの機種によるのかもしれませんが(私はPixel6 pro)、ちょっと動かすだけで数値が大きく変わってしまうのですよね。

まとめ

ギターにもベースにも使える練習用ヘッドフォンアンプとしては現時点ではKATANA GO一択なんじゃないかと思いました。多くの人にとってヘッドフォンで練習したり、音楽に合わせて演奏を楽しむ時の必須デバイスになるんじゃないでしょうか(秒数少なくてもいいのでLOOPERが入ってたら完璧だったと思います)。iReal proとかYouTube等のトラックに合わせて練習する時にスマホとワイヤレスで繋がる利便性がとにかく大きいと思います。これだけの機能でこの価格なので売り切れるのも頷けます。

また、クラウド越しにプリセットを共有する機能(2024年6月以降)もあるようなので、1から自分で音色作るのが面倒な人にも優しいですね。