TONEX Oneを暫く使ってみての印象を再レビューします。
DAW録音時のモニタリング用としてのレビューで書いた第一印象から、暫く実際に録音で使ってみて印象が少し変わりました。ちなみにギターもベースも基本的には歪ませない音色での使用です。
DAWに録音して、結局ドライ音をプラグインでリアンプする前提で使用する場合なのですが、例えばギターのコードカッティングを録音したり、すぐ後にベースを録音したり、ジャズギターを録音したり等、楽器や音色を色々行き来する時に、最終的な音色に近い音でモニタリングしながら録音したいと思うのですが、この時にTONEX ONEはGAINやボリュームの微調整、プリセットの切り替え等が凄く面倒で、これに対しSANSANPの方が、慣れているのもありますが大体こんな感じという音にすぐ持って行けて(どうせリアンプするから)こんな感じでいいやとすぐに録音開始できて便利、という印象に変わりました。
私の場合オーディオインターフェイス(RME UCX)のDSPのEQやリバーブでモニター音を調整できるし、モニタリングしている音をそのまま録音で使うのでなければ、TONEX ONEはかえって面倒という結論に達しました。
TONEX ONEで、こういうのを録音する時はこれ、というプリセットを沢山準備してあればそれを選べばよいのですが、そもそもPCのTONEXアプリで音を作ってTONEX ONEに送る作業自体が結構面倒で、なおかつその作った音の微調整をTONEX ONE本体のノブで調整するのですが、全てのノブがインクリメンタルロータリーエンコーダーだったら良かったのですが、そうではなく、ノブの機能が変わるたびに数値が飛んでしまうのがかなり不便だと感じました。特にVOL/GAINのメインのノブは頻繁に操作するのにノブが共用なのが個人的にはストレスでした。
で、色々使っているうちに、これならSANSAMPで良かったんじゃないか?もしくは、先日当ブログのコメントで紹介していただいたDSM HumboldtのSimplifierのようなデバイスの方が良さそうだと思いました。私の使い方の場合では特に。
TONEX ONEはこの小さいペダルになんでも入ってるっていうのが凄いし、11/14に公開予定のアップデートで使用できるエフェクターが追加されるので、更に高機能になります。やっぱりこの製品は外で演奏する時に極限まで荷物を減らしたい人向けで、私のように基本的に家で演奏、録音する人向けではないですね。
あと、買う前から薄々分かっていましたが、やっぱり私はTONEXではなくAmpliTubeのペダル版が欲しかったんだなと思いました。TONEXのプリセットをブラウズしていい音色を探すのも面倒だし、結局はIR命なのでプリセットを調整して自分好みにするのにも限界があります。
想定していたメインの用途の印象がこういう感じになったので、ペダルボードの中に歪みペダルとして入れる実験もまだ試していません。