エレハモのAttack Decay Tape Reverse Simulatorが届きました。
(D'Angelicoのこのギターカッコイイ)
予想通り、カートの「ような」アタックが削られて掠れたような音を出せます。
POLYモードだとONにした瞬間にデジタル臭いコーラスの掛かったようなややフェイズアウトしたピントの合ってない滲んだ感じの音になりますが、ATTACKを最小からひとメモリ、DECAYをFULLにするだけですんなりカートの「雰囲気」が出てきます。
後日に下の方に追記しましたが、最初に結論を書きますと、やはりPOG2のカートの設定の音はAttack Decayでは出せません。あくまで例のカートの音に近い音しか再現できません。あの音そのものが欲しい場合はやはりPOG2を買うしかないでしょう。
↑後半、7:32以降の様なちょっと滲んだ音をPOLYモードでかなり近い感じで再現できます。9:50以降が特に分かりやすいです。
一方MONOモードはヴィンテージのATTACK DECAYの動作を再現するモードです。
このモードだと元のギターそのままの音のアタックだけ削った音にちゃんとなります。デジタル臭くないフォーカスの合った自然な音です。
Yotma Silbersteinのこの動画のソロの様な音をMONOモードで再現できます。
どちらのモードにしても、こういうアタックを削った設定では、グリッサンドした音が1フレットごとに途切れ気味になりそれが気持ちよくてついグリッサンドしたくなります。
そして、速弾きしたくなります。カートのようにハンマリング、プリングを組み合わせフルピッキングせずペラペラペラペラ弾きたくなります(弾けるわけではない)。音色がそうさせます。
それと、アタックの削られた時間分のレイテンシーがあるため手元のギターの振動を先に感じて、レイドバックしてアンプからアタックの削れた音が出るのが新鮮でクセになります。
反面、雑にピッキングしても丁寧に弾いてもアタック部分のない同じような音が出るのでずっとこれで弾いていたら下手になりそうです。また、ピッキングした音とハンマリングで出した音の区別もあまりつきません。
また、そのギター固有のキャラクターを決める重要な要素であるアタック部分の音がなくなるためどんなギターでもある程度似たような音が鳴ります。
本来の使い方としてのこのエフェクターはかなり奥が深そうです。マニュアルを見て、そんなことできるの?というのが沢山ありました。
今日のところはカートの音色再現と、とりあえずファズがどんな感じか試した以外まだ手を付けていません。
追記
後日楽器屋で試奏してみたのですが、POG2と比べると最小のアタックタイムの時のアタック音に違いがありました。アタックタイムの最小値がPOG2の方が小さいです。また、POG2は最小にしてもアタックゼロにはなりません(スライダーを下げきった状態でもアタックは削られる)が、Attack Decayの方ではゼロになります(左に回しきるとアタックは削られない)。ただし、ひとメモリ上げるとPOG2の最小値よりも僅かに大きいアタックタイムになる感じです。
つまり、最小のアタックタイムの時のアタック音がPOG2の方が鋭く(でも、ちゃんと削られている)、削られてない音と削られている音の中間みたいな設定ができ、やはりカートの音色に近いのはPOG2の方でした。また、この設定の時の音色(というかアタック感)がPOG2の方が太く、やはりPOG2のカートの設定の音(と思われる)はAttack Decayでは出せません。Attack Decayの最小アタック設定だと、POG2よりもアタックが削られすぎていて、ヘロヘロな音で芯がないのです。芯を無くすためのエフェクターなのですが、芯を無くし過ぎなのです。あともう少し芯があっていい感じなのです。惜しい!やっぱりPOG2の方がこの設定の時に弾いていて気持ちが良いのです。