フェンダーのギターは7.25R派な私は、アメビンIIが発売されるまで7.25Rのフェンダーの楽器がなくなってなんだかちょっと寂しい気がしていました。
10代の頃バイトしたお金で現品処分セール前日の夜から徹夜で並んで(それまでに何度も試奏してめぼしを付けていた現品)13万円くらいでAmerican Vintage 57のストラトを購入したのですが、なんとなくストラトは1本は持っていたいという理由で今まで手放さず、現在所有するギターの中では中学生の時に買ってもらったヤマハのFG-302Cの次に古いギターです。
90年代は、それまで流行っていたハードロック/ヘヴィーメタルの影響が続いていて、ギターメーカーはどこもスリムなネックを作っていた、というようなことを楽器店の店員さんから聞いたことがあります。この時購入したアメビン57ストラトも現在では殆ど見かけないくらい薄いCシェイプで、私の薄いネック好きは若い頃このストラトを弾き続けたことによるものだと思います。
このギターを買ってすぐ最初にコピーした曲はSTEELY DANのBodhisattvaで、当時の私には結構手強かったのをよく覚えています。音楽サークルの合宿の時で、STEELY DANにはまっていた頃です。
このギターはトップコートだけラッカー塗装(?)なのですが、当時塗装についての知識はなく弾きやすさとルックスと音色で選んだので、割と最近までトップラッカーだと知らず、ある時、いつの間にかボディが全体的に曇っていたことが気になり、ウェスでゴシゴシこすったらピッカピカになることに気づいて、ボディ全体がピカピカになるまで磨いたことがありました。今思うとそれはトップコートのラッカーを落としていたのでしょうか?買った当初の様な濡れ感のある鏡面とは違った普通の艶になってしまいました。
で、その時にヘッド部分だけは弦が邪魔で磨かなかったおかげで今もトップコートが残っているのか、この部分だけビンテージの様な曇った風合いです。
↑磨いてからもう20年くらい?塗装に経年変化は全く感じません
このモデルは最初からネックの色が濃かったです。弦高を下げるとどうしても1弦の1音ベンドで音が詰まり気味に。
重量は3.7kgでやや重く、ストラトにしては結構タイトな音がします。ピックアップはUSA製で、詳しくは判りませんがかなりミッドの強い音がしますが、ミックスポジションの繊細な透明感も十分にあります。
音のキャラが立っていてどう弾いても味が濃く、色々改良したMIJのテレキャス(FENDER MIJ Traditional 60s Telecaster)よりもやはり楽器として上手な感じがします。
購入時の状態から、ピックアップセレクターを5ポジションに交換して、ノブ1をVolume、ノブ2をマスターTone、ノブ3をブレンダーに配線を変更して、フロントとリアのハーフトーンを出せるようにしてあります。簡単な配線変更でテレキャスのミックスポジション、もしくはジャガーのミックスポジション的な音を楽しめます。
復刻されたアメビンIIはどんな感じなのかちょっと気になります。